商標保護
製品に印刷されたものであれ、サービスとして提供されているものであれ、消費者はあらゆる所で保護された商標を目にすることができます。多くの場合、消費者は商標を企業そのもののイメージに関連付けています。その際、商標が文字を使ったものなのか、あるいはグラフィックを使ったものなのか、ということは重要ではありません。商標は企業にとって、唯一無二のイメージを確立すための価値ある財産です。だからこそ、それを保護する必要があるのです。
商標とは?
特許と同様、商標は知的財産、すなわち企業の商品やサービスを保護するものです。商標は、主に企業の製品やサービスを他社から区別するためのマークを保護するために使用されます。商標が登録された場合、保護期間は当該官庁が出願を受理した日から10年間有効となります。手数料さえ払えば、この期間を何度でも更新することが可能です。期間は更新ごとに、10年間延長されます。保護期間の最終日までに更新手数料が支払われなかった場合、その商標は抹消されます。
主な商標の種類
商標には様々なデザインがあるため、各々の基準に沿って区別されます。基準には例えば、言葉、文字、数字、イラスト、色、あるいは音などがあります。
文字商標
文字商標とは、完全な単語を指します。その例として「フォルクスワーゲン」や「コカ・コーラ」、「ロレアル」といったブランド名・製品名が挙げられます。また、J・K・ローリングなどのような個人名も登録可能です。さらに略語も文字商標のカテゴリーに該当します(例:NKDやkik)。
図形商標
図形商標は、Apple社のリンゴマークやNike社の「Swoosh(スウッシュ)」のように、イメージに基づいたロゴを保護するためのものです。
文字・図形商標(結合商標)
文字・図形商標(結合商標)とは、BMW社のロゴのようにグラフィック上で図形と文字が組み合わされたものを指します。
その他の商標
- 立体商標
- 色彩商標
- 音商標
- 位置商標
- トレーサーマーク
- 模様商標
- 動き商標
- マルチメディア商標
- ホログラム商標
- その他の形状
商標出願 – 商標保護のための重要なステップ
商標から消費者がすぐにそのブランドを認識し、企業イメージや製品、サービスを連想できるほど知名度が高ければ、それは購買の意思決定に大きな影響をおよぼします。すなわち、企業の資産とみなすことができるほど価値の高いことなのです。そのため、悪用されないための対策が必要です。それを可能にするのが、商標法(略称:MarkenG)に基づく商標保護です。
RGTHの弁理士は、クライアントの商標出願に際し、商標の各要素を定義し、適切な種類や保護方法を見つけ出すためのサポートを行っています。また、商標を将来的にどのように使用すべきか、どの製品やサービスに適用すべきか、保護を妨げる要素があるかどうかについてもクライアントとともに検討し、専門的なアドバイスを提供しています。これらの課題を解決することは、実り多き商標登録を行ううえで非常に重要です。
ドイツ、ヨーロッパ、そして世界における商標保護
商標を登録する場合、ドイツでは、 ドイツ特許商標庁(略称:DPMA)への出願が必要です。そこでの審査の後、各商標はドイツ商標登録簿に登録されます。
商標は、国内での登録に加え、海外でも登録することが可能です。EU全域に対しては、欧州連合知的財産庁(略称:EUIPO)を通じて、欧州連合商標を登録することができます。それ以外の国に対しては、世界知的所有権機関(略称:WIPO)を通じて、国際的な商標を登録することができます。
海外での商標登録に関しても、RGTHの弁理士が専門的なサポートを行います。
商標登録にかかる費用
商標の出願と登録には、公的機関に支払う以下のような費用が発生します。
- 出願料
- 商品またはサービスの区分別料金
- 出願の早期審査にかかる料金
出願料には、製品またはサービスにおける3区分の料金が含まれています。海外での出願に際しては、ここに記された項目とは異なる費用が発生する場合があります。
商標調査
DPMAは、商標出願の審査は行いますが、既に登録されている商標の調査は行いません。そのため、既に登録されている第三者の商標権を侵害する可能性が生じます。最悪の場合、侵害訴訟に発展する場合があります。また、侵害訴訟までは発展しなくとも、登録後すぐに異議申し立ての対象となり、登録取り消しになってしまう可能性もあります。
そのため、商標を出願する前に、国内外における広範な商標調査を行うことが非常に重要となります。その際、当社の弁理士は、既存の商標に同一のものや類似しているものがないかを綿密に調査します。たとえ類似しているだけでも、法に触れ、困難な状況に陥ってしまう恐れがあるため、類似しているものについても十分な調査が必要です。類似している商標というのは、消費者が混同する恐れがあるものを指します。
商標権侵害
その反対に、もし当社のクライアントの商標権が侵害されてしまった場合は、当社が権利主張の代理人を務めます。権利は、侵害者と和解交渉をする際、または管轄の裁判所で差止訴訟や損害賠償請求訴訟を行う際などに行使することができます。RGTHは、商標権侵害のケースにおいても、クライアントを親身にサポートしています
著作権
著作権は、書籍、ビデオゲーム、映画、音楽などの著作物を保護するために付与されます。RGTHのサービスには、広範な著作権調査、著作権の有効化、および場合によってその防御も含まれます。
商標保護分野における当社のサービス内容
- ドイツ、欧州、国際商標登録および非欧州諸国の国内商標登録(DE商標、連合商標、IR商標、国際商標、その他の国内商標登録)
- 国内外における商標調査
- ミュンヘンのDPMAやBPatG、スペインのアリカンテにあるEUIPO(欧州共同体知的財産庁)での異議申立手続きや取消・上訴手続きにおける代理人業務
- 商標ライセンス
- 商標紛争と商標関連契約に関するアドバイス(フランチャイジング、商標のライセンス契約)
- ブランド開発
- 商標戦略
RGTHの商標法専門弁理士
RGTHの弁理士は世界中にネットワークを築いており、商標出願や著作権保護において、クライアントに他にはないメリットをもたらしています。ほとんどのスタッフが、長年の経験だけでなく、産業界で得た実践的な専門知識も有しています。商標法、特許法、意匠法における確かな能力と知識を通じて、クライアントの製品、サービス、発明の保護における領域横断的なアドバイスをお届けしています。